京都に引っ越して一ヶ月ぐらいたった

京都に引っ越して一ヶ月ぐらいたった。

住所変更やバイクの運搬でバタバタしていたが、生活には大分慣れてきたように思う。 一応、京都市内ではあるが、所謂、洛中ではなく南の方なので、あまり「古式ゆかしい町並みが…」という感じではない。 近くに大きめの道路があって、消防車や救急車がしょっちゅう走り、夜はだいたい暴走族っぽい感じの人たちが走っている。

まわりを見渡せば住宅やら工場やらで、遠くに見える山々が唯一「遠くに来たんだ」と感じさせる。 似たような光景は横浜でも、さいたまでも見たような気がする。 京都駅付近は混んでいるのであまり近づかないし、唯一、観光的に感じるのは、たまに自転車で通る東寺をみて「変な鳥がいるな」と思うときぐらいだ。


京都に引っ越したのは、主にバイクが理由だ。 生まれてこのかた関東で暮らし、大学で二輪の免許を取って以来、関東の方々にバイクで走りに行って、大分飽きてきたので引っ越してみた。 別に休暇を取れば、日本のどこにでも行けるのだけれど、バイクという乗り物は天気に旅程がひじょーに左右されるので、長期的な計画を立てづらい。 普通の天気予報だとだいたい2週間ぐらいが限度だし、一ヶ月予報をやっているサイトもあるけれど、当てになるのかよく分からない… なのでまあ、バイクでちょっと出かけるときは「明日晴れじゃん。ツーリング行くか」という感じで、土日に早起きして日帰りでぷらっと旅に出るのがよいのです。

そうはいっても、もう箱根も何度も行ってるし、富士山もいったし、秩父もいったし、奥多摩もいったし、群馬もいったし、平らな千葉もいったし、長野は遠いし…という感じでぷらっと行けるところはだいたい行ってしまって、正直飽きてきたなというところで、はたと弊社がリモートワークをやっていることを思い出し、「リモートワークなら別にどこに住んでいても仕事に支障はないよな…」と、引っ越してみることを思いついた。


引っ越しを思いつくまで、あまりリモートワークは活用してはいなかった。 体調不良やら、私用やらで例外的に出社しない時で自宅で作業はやっていたが、基本的には会社で作業をしていた。 どうも自宅にいるとなかなか仕事モードに入りにくく、会社に行くと自分に仕事をさせる強制力が働くと思ってのそんな作業スタイルだったが、関東外への引っ越しを決めたとき、まず自主的に「会社に出社しない」ということを心がけてみた。

最初の頃は、長居できる喫茶店をさまよう生活をしていたが、さすがに毎日だと厳しい。 自宅で仕事ができるのが一番なのだが、なかなか仕事モードになれない、どうするか…と思っていたが、作業用の机と椅子を購入したところ案外すっと仕事モードに入れるようになり、そこからずっと自宅で作業するようになった(机と椅子は5000円くらいの安いやつ)。 それで一ヶ月ぐらい出社しないで大丈夫そうな頃合いを見計らって上司に相談したところ、まずは様子見ということでさらに一ヶ月、会社に出社しない期間を設けて問題がないことを確認することになった。 それで、去年の11月ぐらいから今年の1月ぐらいまで、会社に出社しない日々を過ごし「問題ないであろう」というお墨付きをもらい、2月にぷらっと京都に出かけて引っ越し先を決め、3月に引っ越して現在に至る。


今のところ、仕事に支障は出ていない(と思ってはいる)。 元々会社にいても、もっぱらSlackとGitHubでのコミュニケーションが主だったし、基本的なオペレーションや日々の細かいタスクなどで困ることは、リモートワークを本格化した当初からあまりなかった。 対面でのコミュニケーションはもっぱらZoomやHangoutで、リモート特有の煩わしさ(音声が切れる・映像が乱れる)はあるものの、致命的に困ることはない。 たまに事務処理などで、どうしても紙の書類を所定の場所にだすような作業が発生するが、そこはPDFを作って提出するところだけ会社にいる同僚にお願いしている(申し訳ない)。 とはいえ、3月4月はこまごまとした用事で東京に行くことがしばしばあったので、特に用事もなくなる5月以降、なにか困ることは出てくるのかもしれない…


生活では、特にロケーションを感じることはない。 リモートワーク本格化以降、日がな一日家のデスクに座って壁に向かい合って仕事をするような感じなので、引っ越し前と後であんまり感覚的な差がない。 宅配便の受け取りや、コンビニ行ったときにの店員さんのイントネーションの違いで「そういえば関西だっけ」と意識するぐらいである。 洛中に暮らすと、もう少し感じるものが違ったんだろうか?

そういえば、京都で会う人会う人「冬は寒いし夏は暑いですよ」と言われたが、3月4月のせいかまだ暑い寒いと感じることはない。 むしろ、前に住んでいた部屋が、部屋にいながら寒いというものだったので、部屋が暖かいのが素晴らしい、などと思ってしまっている。 あと、いろんなところで言われていたぶぶ漬け的な何かについても、今のところ特に遭遇してはいない。 役所の人も親切だし、お店の人も親切だし。まあ、鈍いだけなのかもしれないけれど。


バイクについては、この間バイクをこっちに持ってきたばかりなのであまり走り回ってはいないけれど、1時間もかからずに山に行けて道の駅でソフトクリームを食べれたりするので、なかなか楽しめそうだなーと思っている。 最初に京都に下見に来たとき「山の地方都市っぽいな」と思っていたんだけれど(松本とか渋川とか)そんな感じですぐ行けば山、という環境がよい。 関東に住んでいたときは、どこかに出かけるときはとにかく首都高・高速を挟む必要があり、たとえば箱根に行くときは東名を抜けて小田原厚木道路を抜けたときには「やっとついたー」という感じだったのだけれど、京都はシームレスに山につながっている感じなので、その辺がなかなか面白い。 一方で、南のほうは大阪までずっと市街地が続いているのも面白い。関東でも神奈川の奥の方とか、八王子に住んだりすると、こんな感覚なんだろうか? とにかくバラエティに富んでいて、旅に出かけたくなる。


という感じで、今のところ京都でも支障なく暮らしてはいます。 まだきちんと会社として制度化はされていない(と、思う)のだれど、とりあえずモデルケースとして、今後もいろんなところで働ける人が増えるといいなぁ、となんとなく考えている(数は把握してないけど、完全リモートでやっている人は、僕以外にもいます)。

ので、まあ関西在中で弊社に興味があるかたは、お声がけいただければどういう感じで仕事をしてるか、みたいな話はできると思います。SREまわりしか分からないけど。 完全リモートワークができるかは分からないけど、別に作業に支障がないなら許可は下りる…と思う。たぶん。 あと、単純に酒飲みたいので、暇な方は声かけてください。